相続税を軽くする税額控除とは?

 相続税の負担が大きくならないように、相続税には、①配偶者の税額軽減、②未成年控除、③障害者控除、④贈与税額控除、⑤相次相続控除、⑥外国税額控除が設けられております。

①配偶者の税額軽減とは、配偶者が取得した遺産のうち、⑴1億6,000万円又は⑵配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額までは、配偶者に相続税がかからないことを言います。

②未成年控除とは、相続人が20歳未満の場合において、年齢に応じた控除を受けることを言います。

未成年控除額=(20歳―相続開始時の年齢)×10万円

③障害者控除とは、相続人が85歳未満の障害者の場合において、年齢に応じた控除を受けることを言います。

障害者控除額=(85歳―相続開始時の年齢)×10万円(特別障害者の場合は20万円)

④贈与税額控除とは、相続開始前3年以内に贈与を受けた財産は相続税の計算上加算されますが、その贈与税額を相続税から控除することを言います。

⑤相次相続控除とは、10年以内に2回以上の相続があった場合において、前の相続で課税された相続税のうち、一定額を後の相続に係る相続税から控除しようとするものを言います。

⑥外国税額控除とは、国外財産について相続税に相当する税が課されたときは、日本の相続税額から一定額を控除しようとするものを言います。

 相続税の試算をする場合には、これらの税額控除を忘れないようにしましょう。