相続税の納税猶予の主な確定事由を教えてください。
納税猶予期限前に、次のような事由(確定事由)が生じた場合には、猶予されている相続税の全部又は一部を、猶予期限から2カ月以内に利子税を合わせて納付する必要があります。
確定事由 | 内容等 | 猶予期限 |
①特例農地等の譲渡 | 「譲渡等」とは、次のものをいう。 ① 譲渡(任意に譲渡するもののほか、収用等による譲渡も含む。) ② 贈与 ③ 転用(農業の作業場等の敷地とするための転用は除く。) ④ 特例農地等に対して地上権、永小作権、使用貸借による権利、賃借権の設定 ⑤ 耕作の放棄 ⑥ 特例農地の上に存する権利の消滅(農地又は採草放牧地の所有権の取得に伴う消滅を除く。) | 「確定事由」欄に掲げる事実が生じた日から2カ月を経過する日 *譲渡等があった日(原則) 農地法第3条第1項本文若しくは第5条第1項本文の規定による許可又は同項第6号の規定による届出を要する農地の譲渡については、その許可又は届出の効力が生じた日とその農地の引渡しがあった日とのうち、いずれか遅い日 |
②買取りの申出等による確定 | 生産緑地法第10条又は第15条第1項の規定による買取りの申出があったこと | 当該買取りの申出等があった日の翌日から2カ月を経過する日 |
③農業経営の廃止による確定 | 特例農地等に係る農業経営を廃止した場合 | 「確定事由」欄に掲げる事実が生じた日から2カ月を経過する日 |
④継続届出書を提出しないことによる確定 | 3年ごとの継続届出書を提出しなければならない者が所定の期限までに提出しなかった場合 | 「確定事由」欄に掲げる所定の期限から2カ月を経過する日 |
*全部確定と一部確定
全部確定とは、譲渡等した面積が特例農地の合計面積の20%超である場合に、納税猶予税額の全額を納付しなければならないものです。
一部確定とは、譲渡等した面積が特例農地の合計面積の20%以下である場合に、譲渡等した部分に対する納税猶予税額を納付しなければならないものです。