株式の評価はどうやって計算するの?
(1) 上場株式の評価
次に掲げるもののうち、最も低い価額により評価します。
- 課税時期の最終価格
- 課税時期の属する月の毎日の最終価格の月平均額
- 課税時期の属する月の前月の毎日の最終価格の月平均額
- 課税時期の属する月の前々月の毎日の最終価格の月平均額
なお、負担付贈与等により取得した場合や課税時期が権利落等の日から株式の割当て等の基準日までの間にある場合等には別の取り扱いとなります。
(2) 自社株の評価
同族株主などが取得する自社株は、原則的評価方式によって評価します。原則的評価方式には次の3つの方式があり、会社の規模によって適用する評価方式が決まっています。
① 純資産価額方式
会社の持つ資産の相続税評価額の合計から負債の合計額を引いた金額を発行済株式数で割って株価を計算する方法
② 類似業種比準価額方式
評価する会社と、評価する会社と業種が類似する上場会社の株価、会社の配当、利益、純資産を基にして株価を計算する方法
③ ①と②の併用方式
「純資産価額方式」と「類似業種比準価額方式」を併用する方法
(3) 自社株対策
① 自社株を純資産価額方式で評価する場合の対策
純資産価額方式は、純資産から株式を評価する方法です。したがって、純資産価額を少なくすれば評価額は低くなります。具体的には次のような方法があります。
- 土地建物などの不動産投資をおこなう
- 役員退職金を支給する
② 自社株を類似業種比準価額方式で評価する場合の対策
類似業種比準価額方式は、類似業種の上場会社と評価対象会社の株価・配当・利益・純資産価額等から株価を算出する方法です。したがって、自社の当該金額に対し対策を講じることで自社株の評価額を下げることが可能となります。具体的には次のような方法があります。
- 収益部門を分社化する
- 役員退職金を支給する